20110826

kikai

滴り落ちる雫。僕には丁度頭の薄皮花弁の様な青白い水っぽい芳香のそれが足りない。
唇の裏っ側が艶艶と誘惑する。つやつやつるつるの裏っ側を
もう一度ひっくり返して。どのみち馬の被り物ももう黴臭く、
足の裏ももうずるずるにめくれ上がっている。
頭の付け根まですっぽり瓶に呑み込まれ、
くびれが締め付ける。
ジョークを二言三言。
脆弱なのは内側も外側も、
またガムを踏んでしまった。へばりついて、
剥がれないんだ。
髪を引っ張り、首と肩を縫い上げて、重力を5倍に。
嘲笑っているのは、何処の誰だか。
よく知っている、馴染みの味付けが、
濃いソースが、べったりと染みをつける。
犬の顔が丁度、笑って見えるのと変わらない。
ドラム缶を叩き上げてへしゃげた鍋を打ち鳴らすのと
変わらない。
ロープを巡らして、板張りの床の上を、
蛇の様にうねらせて、椅子の上で足を組んで
猫背のまま待ってる。
出来もしない釣りをやってる。
白髪とベージュとアッシュの混じった、
髭と頭で、たわしのようなブラシで、
朝から晩まで撫で付けている。
いつか禿げるまで。
もう一本別のロープを準備して、
こいつは簡潔に、輪っかを作って、
梁から吊るしておく。
これは、古いやり方。
輪っかの向こうを見つめ続けても、
砂は流れていくし、腰は曲がっていく。
誰かが押しやってくれるまではもう、
コーヒーを2、3回引っ掛ける程度にしておく。
僕の見る景色は、驚く程共有する術も無く、
推し量る事も恐ろしい程、虫の集った彼らには、
判断が難しい。
勿論僕にも夥しい数の虫がついているので、
自分ですら正確に距離は測れない。
つまり光の屈折も数学的に割り出せないし、
無数の光源の先に、ぼんやりと影を追うに等しい。
網膜は焼き尽くされていく。
ところで一つの幻想を捨てる事は、また一つの幻想を生み出す。
つまりこっちかそっちか。
頭の中を、しきりに記号が走っているのがこっちか、
或は逆か。
捕まえようと力まない方が、
おそらく自由に彼らは走り回り、円滑に進む。
動きが鈍り、一々が認識されるから、
こっちが姿を見せるのか。
見なくていいもの、がある。きっと。
手放して忘れるのが程よい。
色々な成分が、機械が、意識以上に活動する。

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